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2012年10月16日

追悼 少年 レイ・ブラッドベリ

10月はたそがれの国

10月 いいですね この季節

黄昏を 感じる 旅人の 季節

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イカリさんは 新聞をとっていて

いつも お弁当とお茶と新聞 は仕事にもっていく


最近 近しい人が よく亡くなります。

FM音楽番組でも 追悼特集が多くなった

僕達に 大いに影響を与えてくれた人達が

次々に亡くなる時代に突入した


イカリさんは 毎日 新聞は隅々まで読んで

その日あったことを報告してくれます。

僕はテレビニュースやインターネットが情報源なので

新聞の情報を聞けるのは ありがたいです。


やはり 毎日欠かさず目を通すのは お悔やみ欄 のようで

知人や比較的近い人達の名前は勿論ですが

あまり大きなニュースにならないような

知識人やアーチストの死亡情報は

もっぱら イカリさんから いただきます。


テオ・アンゲロプロス
の事故死は

あまりにも唐突すぎて 言葉にならなかった。


そして レイ・ブラッドベリの死

2012年6月6日 91歳

さんざん遊び 運動靴で飛び回り

夢の限りを尽したダグラス少年

<10月はたそがれの国> <10月の旅人>

10月の好きな ダグラス少年

『タンポポのお酒』、『火星年代記』、

『華氏451度』、『何かが道をやってくる』


タイトルも内容も ファンタスティック で

僕達の心を 少年に引き戻してくれるダグラス君

追悼 少年 レイ・ブラッドベリ



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なかでも <ロケットの夏> というタイトルが好き

銀色のロケットは少年のあこがれであり

夏は少年にとって最も楽しい季節

ロケット と 夏 のドッキングがよい

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『華氏451度』は 本が燃える温度で

思想統制で本が禁止され 取り上げられ燃やされるので

人々がそれぞれ本を暗記して 皆に読み聞かせる

というストーリーで トリュフォーにより映画化されている。

京都で イカリさんと 映画館で 見た

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SFマガジン10月号<10月号というところが憎い>で追悼特集され

すでに 売り切れのようで 人気の高さがうかがえる。

追悼 少年 レイ・ブラッドベリ




自分のお墓は 火星に立てたい。

できることなら火星に埋葬されたい。


遺灰はトマトスープの缶に入れてもらいたい。

献花はたんぽぽに限る。


と 死んでもなお 遥かな夢をロケットの様に打ち上げる

イリノイ州うまれの ブラッドベリ少年

追加するなら

タンポポのお酒を供え

線香花火を チロチロと

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記憶に新しい NASAの探査車「キュリオシティ」

好奇心 という名がまたブラッドベリにぴったりな名で

この探査機が火星に着陸した着陸地点が

レイ・ブラッドベリにちなんで

ブラッドベリ着陸地 (Bradbury Landing) と名付けられた

こういう アメリカ が僕は好きだ。

ブラッドベリは このアメリカの 一番いい時代に生きた

最も アメリカの夢にふさわしい 詩人だと思う。



追悼 少年 レイ・ブラッドベリ


追悼 少年 レイ・ブラッドベリ



ブラッドベリにとって

お墓への第一歩が 成功したわけで

彼の好奇心が お墓を建てる場所を探査に行ったに違いない

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一番最初に読んだのが<たんぽぽのお酒>

ダグラス少年が 新しい運動靴を履いて かけめぐる

追悼 少年 レイ・ブラッドベリ




雑誌の特集としては 

1979年<遊>の 少年特集のインタビュー

追悼 少年 レイ・ブラッドベリ



1982年 <ユリイカ>の 総特集

追悼 少年 レイ・ブラッドベリ


SF作家でありながら

いつも自転車で行動し、自動車を運転せず、飛行機を嫌い、

テレビもほとんど見ない。

コンピューターも電子出版も嫌いで

ずっと 少年期に棲んでいた。


紙の本には匂いが二つあるね。


新しい本は、すごくいい匂いがする。


古くなると、もっとよくなる。


と言っている。 

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ぼくもコンピューターは便利な手段として使っていますが

もし無くなっても僕の生活にはそれほど支障はない

ゆっくり 本を読みながらの余生というのも素敵だ

レイ・ブラッドベリの本は結構もっていますが

昔の 黄ばみ 小口が丸くなった表紙の本は

想い出もあるし 紫外線や湿気やカビや衣魚で

変化していく 時のいたずら を感じさせてくれて よい


特に昔の

新書判サイズでビニールカバー装丁で

表紙が 素敵な絵の 

ハヤカワ・SF・シリーズが お気に入り

追悼 少年 レイ・ブラッドベリ



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コンピューターのなかに残るデータには

匂いも無いし 色褪せたり 傷ついたり 

コーヒーのしみが付いたり タバコの焦げもない


年老いて 朽ちていく儚さや脆さや愛おしさが ない

ゼロ と イチ だけの 幽霊の様な物だ

だから データ というのかもしれない。


ということで

10月の夜は 僕にとって 夢の上映に忙しい月

でも今年の10月はまだ 

ヒットする夢を 見ていない





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Posted by hamabeat at 11:28│Comments(0)夢の領域
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