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2020年10月15日

別れられない準備

奇跡の復活という訳ではありませんが

随分長い間サボッテいたこのブログ

久々の登場となります。

あまりに長い沈黙状態なので

皆 僕が死んだんじゃないかと思っていたようで

それとなく 遠慮深く 電話がかかってくるようになりましたが

でもネ まだ 生きています。

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今、福井の日赤に入院中です

今年4回目の抗癌剤治療の途中です。

コロナのせいで 通院を控えていたのがアダになり

しかも3回目の内服による治療が効をそうさず

小さくなっていた癌細胞が大きくなってしまい

リンパに転移した癌が声帯の神経を圧迫しカスレ声になってしまった

このカスレ声はもう直らないといわれました

それで今年の始めに治療して効果のあった点滴薬による治療が再度始まったという訳です

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この前 以前のブログに書いた 京都のレイコちゃんから電話がありました

こちらのブログです。

彼女 鬱病は10年くらいで抜けたそうで

現在、生活保護で生活しています

京都にいた頃同じ銀月アパートに住んでいた人が ぼくのブログを見て

僕のガンのことを知り電話してきたわけです。

そして京都の漢方のお医者さんを紹介してくれて

そこからお試しと思い 一週間の漢方薬を送ってもらい飲んでいましたが

その後すぐ現在の入院になってしまいました

漢方は一週間くらいで効果の程はわかりませんよね

その後まもなくして また彼女から電話がありました 

”浜やん 私、癌になってしもうた 大腸癌や

入院して手術せなあかんねん 心配やわ”


僕は自分の体験を話して なんとか彼女の気持ちを落ち着かせました。

手術も終わり そろそろ退院のころと思われます

彼女 前回の入院の時に電話が無く苦労したらしく

とうとう スマホデビューしたのは良かったのですが

当然のことながら 操作が全く解らないと

固定電話からウチの固定電話に電話がかかってきました

スマホの番号を聞いて こちらから電話するからと言い

スマホに電話しましたが いつまでたっても 出てこない

固定電話に電話すると 電話は鳴っとるけど どうしていいかわからん という

スマホには 受話器というもが無い かってにピコピコ鳴ってるけど

スマホを持ち上げても通話はできない

ともかく だれかに聞いて操作出来るようにしてくれ と言うほかなかった

その後なんとか基本的な操作はできるようになったが

まだまだ 時間がかかりそうだわ

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延岡のユウジンから蜂蜜が送られて来た

この蜂蜜 一口舐めてみたが 実に旨い

甘さがナチュラルで純粋なおいしさにビックリ

お礼の電話をすると いつも送ってもらってる イノシシの肉の狩猟者

その人の採取した蜂蜜だから本物ダヨ と聞かされた

その電話の時 なんだかザワザワした雰囲気なので聞いてみると

いま バンド組んで 練習しちょる という

最近一緒にやってる ギター弾きがなかなか良くてネ

という話をしとったが 今日午前中電話がかかってきた

いつも 焼酎を浴びて ロレツの廻らん電話をしてくる彼が

平日の午前中に シラフでかけてきた

”じつは この前の電話んとき 一緒にギター弾いとったやつ

動脈瘤が破裂して意識不明になり死んじゃったんや”


その連絡があって 彼は頭が真っ白になり真空状態になったに違いない

彼の電話に 返す言葉が無い

聞くと彼より一つ年上の 66歳 


誰かがどこかで言ってたな

人の死に対する礼儀は 沈黙 である と

電話の向こうで 彼は泣いていたに違いない

急死の人に 別れの準備 など無い 

何も告げず 何も持たずに いきなり向こう側に行ってしまう

残されたものは 思い出し 悔いる日々 が始まる


僕の息子の若ヨメが言っていた

”ジイチャン もう 3回も死んだから もう 死なんわ”


このブログのカテゴリーは ” 別れの準備 ”

でも僕みたいに 別れられない準備 というのもあるかも

以前のブログ ”ベトナム帰還兵”

最後にブルースが静かに語る

(死を心待ちにしている。生きるのは拷問のような苦しみだ。

弱い人間じゃないから自殺などは考えないが

死が訪れたら喜んで迎えるだろう。)


僕は 拷問のような生きる苦しみは味わったことはないが

死は 静かに受け入れます

もう何も考えなくていい ゼロの状態に安らぎを感じます。

では またネ


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Posted by hamabeat at 16:50│Comments(0)別れの準備
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