2018年02月23日
KNZW673 180223 脱出 天空通信
今日も天気がいい
入院後ずっと缶詰め状態 何処にも出ていない
長い大雪のせいもあり 物理的に外出など出来るわけも無く
むしろ 外は大変だわ こちら 暖かく何の心配も無く暮らしてる
くらいに思っていたが そろそろ 雪も少なくなってきて
天気も良くなって来た。 脱出するか !
一応 外出の許可をとっての脱出ということになるが。
かなざわふらっとバス という100円バスがあり
この病院の玄関先まで来てくれる。
香林坊、片町 からのサークルを 15分間隔で走っている
片町 香林坊 せせらぎ通りを歩き 武蔵 近江市場あたりまで歩いてみるか
ただ 自由に逃走するためにも 遠くまで逃走するためにも
車があるといい。3月後半から4月にかけては車を持ってこようかと思っている。
一日315円の駐車料金がかかるが ぐんと自由度が増す
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同じ部屋の人達とあれこれ話していると
同じような境遇の仲間との間には 妙に強い連帯感が生まれる
ぼくは 京都の大学時代に学生運動をやっていました。
2度 パクラレました。最初は京都
京大から今出川道り 河原町通りを南下して 四条河原町から祇園までのデモ
京大からデモ指揮 河原町御池 までは機動隊がいなくフリーな状態
さんざん ジゲザクデモ をくりかえし 出町から フランスデモ
道いっぱいに広がって ゆっくり歩きながら歌を唄って歩く開放感
結局 道路交通法 で捕まって 留置場へ
京都の留置場は 白い飯に おかずもおいしく待遇はすこぶるいい
いまじゃ考えられませんが 午前午後それぞれ一本ずつ タバコを吸わせてくれました。
一緒の房に入っていたのは初老のおじさんでした
そのおじさん <実はわしには若い嫁がいてな いつも道ばたから笑顔を送ってくるんや>
そして みてみい というので 小さな鉄格子の小窓から下の通りを見下ろすと
明るい日差しの中 並木の陰でパラソルごしにこちらを見上げ微笑んでいます
小さく手を振っているその女性は親子ほどの年齢差の優しそうな方でした
おじさん うれしそうに 自慢の笑顔 イイネエ こういうシークエンス
僕が 3日後に釈放される時 おじさんを筆頭に皆が手を振ってくれ
<ガンバレヨー でも デモは後ろの方で がんばんねんで!>
と 励ましてくれました
次は 大阪 1968年に起こったプラハの春 の年
大阪の留置場での出来事
まさに ソヴィエトがチェコへ武力で押さえる為に侵攻したその夜
各房を見渡せる中心の見張り台で 興奮した看守が
おまえらが信じてる国は こういうことやるんや と大声でまくしたてました
僕が ぼくたちは ソヴィエトの共産主義に対しても反対してるんだ といっても
聞かず さらに 押さえ込む為に まくしたての声が大きくなりました
すると 他の房の皆が 反対しとるいうとるやろうが と騒ぎだし
鉄格子がガンガン 足踏みドンドン で 看守は すごすごと退散しました
となりのとなりの房の人は若いけれど名うての詐欺師みたいで
かれが 最初 おーい お前の名前は なんかい と聞くので
黙秘します。 というと そうか おまえは 黙秘くんか
いらい おーい モクヒ になりました
その人 取り調べに行く度に タバコとマッチを隠し持って入り
夜 看守の居ない時に一服 さらに 長い糸にくくりつけ 下の房の皆に廻してました
上下2階の留置場はその見張り台から くまなく見渡せるように
2階の廊下も 鉄格子になっています。だから下の人に廻せるわけです
その留置場を出るときも 皆に大きな声援をもらいました
そこを出て 拘置所に移される時 普通の乗用車でしたが
まぶしいくらいの日差しの中 おばちゃんが
チャリで買い物バックを下げている姿をみて 涙が出そうになった
なにげない風景ですが その なにげない 普通の事
自分が いま こうしたいということが 許可無しに いますぐできること
それが 自由 というものか と 実感しました
拘置所の食事は それこそ 僕が味わった食事のなかでは 最低のものでした
だから 病院の食事が 味付けが薄いだの うまくない だのよく聞きますが
それは 贅沢 だと僕は思う。 ぼくは まだ 食事を残したことはない。
でも 輪島さんとはよく言ってました
この 薄味でカロリー押さえた食事をずっと食べてると
去勢された牛みたいになるな たまには 毒くわねえとな ドク!
気が立たねえ や 気が!
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部屋に もう 一ヶ月も 拘束されていると
このような 過去の情景が フラッシュバック されてくる
頭んなかでしか 歩けねえから
明日は 自分の足で 外を歩いてみようと思う。
では
Posted by hamabeat at 16:49│Comments(0)
│ボクメンタリー
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