毎週土曜日の7時20分から9時まで NHK-FMで
Weekend Sunshine という番組があり
ピーター・バラカン氏がおしゃべりと
素敵なミュージックを流してくれる
10月11日の番組で
ジョニー・キャッシュの
Bitter Tears 関連の曲を沢山流してくれた
この Bitter Tears というアルバムを
全く知らなかったが 調べてみると
1964年にリリースされている
この年は Dylan や Stones ,Beatles 全盛のころで
皆が 過激に突っ走っている時期です
Bitter Tearsというアルバムは インディアンの
ピーター・ラファージの歌を主に歌っている
フォークソングも全盛の頃ですし 反戦歌も歌われていましたが
インディアンに関する正当な認識もない頃で
このアルバムが注目されることもなく
全く売れなかったようです
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ただ この時期にインディアンにたいする深い理解を持ち
インディアン・シンガーの
ピーター・ラファージのプロテスト・ソングを
カバーしたアルバムをリリースしたことは 驚きに値します
もともとジョニー・キャッシュは 虐げられた人々への愛情に厚く
1970年頃のロック喫茶では
<アット・サン・クエンティン>の
レコードがよくかかっていました
刑務所での無料コンサートのライブです
彼は愛妻の
ジューン・カーターが2003年5月に亡くなり
後を追うように2003年7月に亡くなっている
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1964年リリースのジョニー・キャッシュのBitter Tearsから50年後
2014年8月に
ジョー・ヘンリーのプロデュースのもと
ジョニー・キャッシュのBitter Tearsのカバーアルバムが出ました
Look Again To The Wind/Johnny Cash’s Bitter Tears Revisited
というタイトルです
スティーブ・アール他多くのミュージシャンが参加していますが
Gillian Welch と
David Rawlings がかなりの曲に参加していて
なかなか良いアルバムに仕上がっています
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1970年に
ダスティン・ホフマン主演の
<小さな巨人>
Little Big Manという映画を京都の映画館で見ました
ソルジャー・ブルーとともに
インディアンをまともに扱っている映画で
音楽を
ジョン・ハモンド・ジュニアが担当している
バックに流れるブルース・ギターとブルース・ハープがとてもいい
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1972年に
ディー・ブラウン著
<わが魂を聖地に埋めよ>
アメリカ・インディアン闘争史 (上下巻) を読む
原題は Bury My Heart At Wounded Knee
インディアンに対する見方が180°変わった
とともに 欧米 白人 たちの 狡猾な醜さを知った
アメリカの文明は彼らや黒人たちの殺戮のうえに成り立っている
インディアンに分かち合うという気持ちはあっても
奪い取り、所有するという概念はない
母なる大地に線を引き、切り刻んで ここは俺の土地だという
白人の言葉が理解できない
我々はインディアンの知恵から多くのものを学ばねばならない
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<Bury My Heart at Wounded Knee> というタイトルの
TVドラマが2007年アメリカで放映されたようだ
YouTube に分割された Full Movie として掲載されている
日本語字幕付きなので よくわかる
DAKOTA 38という映像もHQなFull Movie で見れるので是非
ただし 字幕はありません
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1990年に
ケビン・コスナー監督主演の
ダンス・ウイズ・ウルブスが上映される
これも インディアンの側から描かれた映画で
ジョン・バリーの音楽がとても良い
ケビン・コスナーにはネイティブ・アメリカンの血が流れているようだ
ネイティブ・アメリカンの血が流れているミュージジシャンや俳優は結構います
ジミ・ヘンドリックス、ジョニー・デップ
ロバート・ラウシェンバーグ、エルヴィス・プレスリー
ウイリー・ネルソン、クリス・クリストファーソン
トニー・ジョー・ホワイト 、リタ・クーリッジ、バフィー・セント・マリー
ジェシー・エド・デイビィスは FULL BLOOD です
ラトルスネイク・アニーは
Bury My Heart At Wounded Kneeという歌を歌っている
ロビー・ロバートソンは
「The Native Americans」というアルバムを作っている
これは テレビのドキュメンタリー番組のサウンドトラックです
チェロキーの血を受け継いでいる人が以外と多いです
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ダンス・ウイズ・ウルブス の映画の中だったか不確かですが
酋長が悲観的に語っていた言葉
今、目の前の無慈悲な白人たちを阻止しても
明日になれば その後からさらに多くの白人が押し寄せるだろうし
明後日になれば もっと多くがやってくるだろう
これは 次々に押し寄せてくる巨大な津波のように
くいとめることなぞできはしない
それは 背後にある国家や組織やシステムとしての非情な暴力性だろうと思う
生命は時とともにエントロピーを増大し死を迎えるように
プログラムされているが がん細胞は主人を殺してまで
あくまで生き続けようと増殖し暴走する
これと良く似ていて
帝国主義は 自分達の欲望のままに
他を 抑圧し隷属させ殺戮し強奪し
どこまでも 領土を欲望を拡大していこうとする
それは西部開拓史の頃から加速したともいえる
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インディアンという誤った呼び名は今は使われなくなり
ネイティブ・アメリカン(アメリカ先住民族)と呼ばれていますが
あの頃 誤解され、抑圧され、虐殺され、保留地に追いやられてきた種族
という意味で インディアンという言葉を使いました
では